- ■ 受注先
- ウクライナ国投資促進専門家派遣(投資促進)
- ■ 実施期間
- 2011年3月~2011年8月
- ■ 担当業務
- 投資促進に係るアドバイザー業務
- ■ 担当者名
- 元山 純一郎
ウクライナ国は、欧州でも有数の市場規模を持ち、欧州とロシアの中間に位置するという地政学的な優位性、ソ連の計画経済を支えてきた重化学工業分野の産業ストック、熟練度が高く競争力のある人的資源、世界最大級の鉄鉱石鉱山と石炭産業、黒海を通じた国際通商路及び陸路による中東欧・ロシア市場への容易なアクセス、など外国企業による生産・流通拠点として高い投資ポテンシャルを有している。
しかし、同国では外国企業が立地する際の煩雑な手続、複雑な税制度、土地取得や工場建設に係る許認可の不透明性、貿易の阻害要因となる非効率な税関制度、など多くの課題を抱えており、世界銀行のビジネス環境ランキングでも低位に甘んじている。同国政府は、市場経済への移行推進と近年発生した金融危機からの脱却には外国直接投資の誘致が不可欠であるとして、投資環境改善及び日本企業との関係強化について日本政府の支援を求めてきた。
同人は本業務において、OECD報告書などの2次データの収集分析及び現地日系企業に対するアンケート調査・訪問調査による海外取引・ビジネス環境及び投資環境面での課題の抽出、経済特区や優先開発地域等の視察、アセアン諸国での投資誘致の成功事例調査、同国の差別的優位性を考慮した開発シナリオの提示、投資環境改善へ向けた30項目にわたる包括的な改善プログラム・プランの立案、進出済み日系企業のビジネス環境改善のためのシステム作り、投資促進セミナーの開催によるCP機関及び現地関連機関・民間企業との意見交換と知見の共有等を実施した。