- ■ 受注先
- (独)国際協力機構(JICA)
- ■ 実施期間
- 2012年3月~平成25年3月
- ■ 担当業務
- 中小企業振興政策支援アドバイザー
- ■ 担当者名
- 吉村 守
・カメルーンという国
カメルーンは、中部アフリカに位置する共和制国家で、公用語はフランス語と英語。
私が活動拠点にしていた首都のヤウンデ(旧フランス領)はほぼ赤道直下だが、標高が730mと高く、年平均気温は約23度と過ごしやすい気候。ヤウンデでは、市民の足として黄色いタクシー(ほぼ100%がトヨタ車)が先を争うように走っている。
・異国で力を発揮する日本の経験
カメルーンでは、貧困削減と経済成長促進のために2004年、中小企業・社会経済・手工業省(MINPMEESA)が設立された。
私の役割は、この役所の職員さんたちに中小企業振興政策に関するアドバイスを行い、彼らのCapacity Development(能力開発)を支援することだった。
この活動で一番大切なことは、中小企業振興支援のテクニックのみを移転することではなく、MINPMEESAや関連機関の人達と“中小企業振興の喜びや精神を共有すること”だと考え、中小企業の現場で、経営診断や5S、KAIZENによる経営改善の支援トライアルを行った。
これは、日本での会社勤務経験や中小企業診断士としての中小企業支援経験があったからこそ出来たことだった。
・得られた成果(中小企業診断士は触媒!)
この活動を通して、私はMINPMEESAの職員が持つ潜在能力の素晴らしさを知った。
経営診断の際、彼等は素晴らしい改善案を提案し企業もそれを受け入れて経営改善成果に結びつけた。
そしてMINPMEESAは一緒に始めた中小企業振興支援活動を継続・発展していく計画を作成し実行している。これが最大の成果だと私は思っている。