観光は、地域の外から人とお金の流れを作ることで、地域の活性化と相互理解を育みます。それはやがて地域や国の枠を超えて国際社会の一員として発展していきます。WBAの「観光 調査・コンサルティング事業」は、その一助としてスタートしました。 DMOや地方公共団体の、地方創生、持続可能な観光などの課題、ニーズに沿ったソリューション、サービスを提供します。 組織強化や管理分野に強みを持つ中小企業診断士が、多様な専門分野に広がるネットワークも活用し、食、デジタル化など、すそ野が広い観光分野の課題にも対応します。

提供サービス

基本計画の策定はもちろん、調査分析から組織力強化までワンストップで対応します。

• DMO、観光に関する調査・提言

  地域を把握する調査から、海外の先進事例まで、観光分野の幅広い調査に対応します。戦略策定につながる分析、提言を行います。
  観光地域の現状や旅行者の動向など、観光に関する調査業務を行います。国内外統計情報等の文献調査から先進事例ヒアリング調査まで、さまざまな調査に対応します。また、課題解決に向けた提言を行います。

• 観光基本計画、活動計画作成支援

  観光の「将来をつくる」をご支援します。観光業界をめぐる国際的なトレンドも視野に入れつつ、国の政策や地域の実情を取り入れた「具体的かつ現実的」な観光マスタープラン（基本計画）を提案します。地域の状況や方向性に即して、そして地蔵可能な観光など国際的なトレンドも踏まえた計画策定を担います。

• DMOの財源確保、組織力強化

  DMOの安定的な運営に欠かせない「組織体制作り（組織機構・職務規定の構築・変更等の支援）」や「ガバナンス強化」をサポートします。観光地域づくりの取組実施やKPIの設定、PDCAサイクル導入による自己評価など、DMOの運営に関わる支援が得意です。
  マネジメントに強いコンサルタントが、組織づくりやガバナンスなど、成果を出せるチームを支えます。

• DMO幹部の能力開発

  日本版DMOの要件である「CMO（データ収集・分析等の専門人材）」や「CFO（財務責任者）」はもちろん、CEO(最高経営責任者)も含めた能力開発をご支援します。CFOを通じた財務指導もお任せください。
  セミナーや研修を通して、観光地域の活性化を担う人材の育成も行います。

• 持続可能な観光の実現、地域の観光に関する合意形成支援

  持続可能な観光は、地域によって多岐にわたる課題への対応が求められます。DMOはまさに、「地域の関係者を巻き込んだ体制の構築」を果たす役割が求められています。
  持続可能な観光のための課題設定、調査に加え、「地域のステークホルダー」とDMOとの橋渡しをお手伝いします。
  地域の合意形成には、地元の観光事業者だけでなく、経済団体や観光事業と間接的に関わる事業者、行政、さらに地元住民等との合意形成・連携強化が欠かせません。

専門家集団

活動メンバーは、マネジメント、財務、組織づくりに強い中小企業診断士の資格だけでなく、多様な分野の経験と実績を持っています。「資金調達支援」「組織作り支援」「人材開発」等のノウハウも豊富です。
　米国でDMOの専門知識を学んだ観光地域管理の専門家が観光タスクフォースを率い、チームで担当します。豊富な実績をもとに、地域や旅行者視点に立ったご提案、事業を実施します。
　強みは「質と量」を兼ね備えた、レベルの高い人的資源です。課題解決のために適切な専門家を配し、関係者が納得できる成果につなげます。

■タスクフォースリーダー
　丸山芳子　チーフ・コンサルタント

• 中小企業診断士、情報処理技術者[システムアナリスト]
• CDME
  (Certified Destination Management Executive、DMO幹部対象の資格、日本人初で唯一の取得者)
• Destinations International財団 評議員
  (米国を中心としたDMO団体、任期3年)
• Professional Certificate in Sustainable Tourism 
  (観光庁「日本版持続可能な観光ガイドライン」が土台にしたGSTCによる認定)
• 観光専門誌「トラベルジャーナル」毎月1回連載「海外の観光地域づくり」
• 公益社団法人 日本観光振興協会 客員研究員

主な実績

これまでにWBAが手がけてきた観光分野の事業実績の一部です。

実施年	案件名	受注先
2021年	観光地域づくり法人における自主財源開発手法の普及促進に向けた調査事業	観光庁
2020年	持続可能な観光開発の促進補助	国際協力機構(JICA)
	事業の目的 ・観光開発事業の効果測定に利用できる指標を策定する ・他のドナーや地方自治体等による活用に向け、指標の導入に関するコンセプトや分析手法などを 　「SDGs達成に資する観光開発プロジェクト指標ツールキット※」を開発する ※国連世界観光機関（World Tourism Organization: UNWTO）とJICAとの共同開発 事業の背景 2015年に国連で採択された「持続的な開発目標（SDGs）」において、観光開発は17のゴールすべてに貢献しうる分野であるため、それを正当に評価するための「効果測定指標」を開発する。 事業内容 ・「SDGs達成に資する観光開発プロジェクト指標ツールキット」の開発支援 ・国内外における観光開発とSDGsの動向に関する情報収集・分析 ・国内外におけるツールキットの普及促進活動
2018年 2019年	中山間地域ふるさと事業調査研究事業（小鹿野町地域住民活動支援）	埼玉県
	事業の目的 ・小鹿野町を「地域活性化を目指す中山間地域集落のモデル」にする ・上記の目的を達成するため、小鹿野町産カボスを中心とした特産品の販売方法を検討するとともに、 　新たな特産品開発に向けた手法を提案する 事業の背景 小鹿野町には、中山間地域特有の水源かん養機能、良好な景観、伝統文化の伝承などの魅力がある。これらは県民全体の生活にとっても重要な多面的機能を備えているため、その機能を十分に発揮できるよう、住民活動等を通して地域を活性化する必要がある。 事業内容 ・特産品の販売方法を検討し、収益増加を支援（2年間） ・食分野の専門家を配置するとともに、直売所の販売データなどを分析 ・特産品の実態調査を行い、小鹿野町産カボスを中心とする新たな特産品を検討・開発 ・地域内での生産状況、町内の飲食店や宿泊業、町外への流通状況を調査 ・町内関係者を対象としたワークショップの実施 ・飲食店、宿泊業でカボスを活用したメニュー開発が行われ、スーパー等へ出荷できない規格外果実の 　付加価値化に成功した。 ・事業の結果、町内で業界横断的に課題が共有され、地域全体の一体感が高まった。
2016年	平成28年度我が国におけるデータ駆動型社会に係る基盤整備（観光需要平準化に関する調査）	経済産業省
	事業の目的 ・観光需要の平準化に向けた政策立案を行う ・政策立案の参考資料として「各地域の取組事例」を収集する 事業の背景 観光サービス産業を成長・規模拡大させるには生産性の向上が欠かせないが、季節性や休暇制度の影響で「観光需要」が一部の観光地に偏在しており、全体として生産性が低下している。この課題を解消（観光需要を平準化）するため、季節性や休暇制度による需要の変動に応じた「交通・宿泊料金の柔軟な価格設定」などの対策が求められていた。 事業内容 ・観光需要の偏在と企業等の休暇の状況の調査 ・有給休暇取得の増加による観光需要の増加と宿泊業への経済効果の算出 ・交通機関における観光需要創出調査 ・海外における観光需要平準化に関する事例調査 ・有給休暇と学校の休暇を合わせる「キッズウィーク」導入に際し、本調査の結果が活用された。
2016年	通訳ガイド制度の充実・強化事業「諸外国における通訳案内士制度の調査」	観光庁
	事業の目的 ・訪日外国人旅行者の増加に対応するため「通訳案内士制度」の見直しを図る ・制度見直しの基礎情報として「諸外国の通訳案内士制度」を調査する 事業の背景 日本の通訳案内士制度は創設60年以上が経過し、通訳ガイドの絶対数不足、大都市部への偏在、英語ガイドへの偏り、多様化する旅行者ニーズへの対応力が不足するといった課題を抱えていた。 事業内容 ・10の国と地域で、通訳案内士制度に関する文献調査 ・上記のうち、英国・フランス・イタリア・スペイン・トルコの5か国で現地調査 ・現地調査では政府機関、通訳案内士団体、制度設計に関連する組織にヒアリングを行い、資格制度の 　概要や課題、観光政策と制度の関連性について調べた。 ・通訳案内士法の改正において、本調査の結果が活用された。